老人ホームは何歳から検討し入居するのが最適でしょうか?

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老人ホームと言えば、入居者の多くは介護を必要とする75歳以降の後期高齢者というイメージがあるかもしれません。しかし、実際にはもっと低い年齢の高齢者も入居可能な老人ホームが多いのです。要介護認定を受けていなくても、入居できる老人ホームもあります。

老人ホームに入居する年齢は、どれくらいなのでしょうか?また、何歳から老人ホームへの入居を考えるべきかについても説明します。

老人ホームは何歳から入れるのでしょうか?

老人ホームといっても様々な種類があり、入居年齢の規定も異なります。民間企業が運営する介護付有料老人ホームや住宅型有料老人ホームであれば、60歳から入居可能な施設が多いでしょう。こうした民間施設は、空室さえあれば、要支援・要介護度の制限なく入居できることもあります。

ただし、入居金や毎月の利用料が比較的高額で、ある程度金銭的余裕のある高齢者しか入居できません。一方、社会福祉法人や医療法人が運営する特別養護老人ホーム・介護老人保健施設・グループホームケアハウスは、原則として65歳以上とされています。

利用料も低額で、誰でも利用しやすくなっています。もっとも、特別養護老人ホームやグループホームに入るためには、年齢の条件のほか、要支援・要介護度の制限があるので、自立して元気に生活できる高齢者は入居できません。

60歳未満でも入れる老人向け施設があります

原則として入居条件を60歳以上とする老人ホームが多いとはいえ、中には60歳未満の入居希望者を受け入れている施設もあります。介護付有料老人ホームや住宅型有料老人ホームには、年齢制限を設けていない所も珍しくありません。

しかし、実際には60歳未満の入居につき要介護認定を条件として設定していることが多く、健康な人の入居の場合は60歳未満だと入居の際に追加金を求められることがあります。逆に、40歳以上で要介護・要支援認定を受けている人なら、サービス付き高齢者向け住宅・介護老人保健施設・特別養護老人ホームなどに入れます。

特定疾病に罹患した40歳以上60歳未満の人は、「サ高住」と言われるサービス付き高齢者向け住宅や、通称「特養」の特別養護老人ホームに長期間入居可能です。特養は、要介護度3以上で身体の不自由度の高い高齢者から優先的に入居できます。

サ高住は、要支援度と要介護度が3未満でも入居可能で、それ以上要介護度が上がると退去しなければなりません。「老健」と呼ばれる介護老人保健施設は、傷病の回復と在宅復帰を目的とするため、最長半年程度しか入居できないことになっています。

介護サービスが不要で、自由に出入りできる施設として、60歳未満の健康な人に高齢者向けマンションが人気です。自立が前提の高齢者向けマンションは老人ホームとは異なるので、入浴や食事の介助といった身体介護サービスを受けるためには、別途外注しなければなりません。

でも、居室の清掃や衣類の洗濯などの生活援助は、高齢者向けマンションが手配してくれます。温泉やカラオケといった娯楽施設も充実していて、早期リタイアにより余生をエンジョイしたい人にはおすすめと言えるでしょう。

老人ホームの入居は何歳頃が最適?

実際に老人ホームに入居する年齢は、70代後半から80代が多いと言われています。

したがって、入居者の大半は、80代から90代の高齢者が占めることになります。もっとも、個人差が大きく、一概に何歳から入居するのが良いとは言えません。

60代から身体の不調を訴え、要介護認定を受けていなくても入居を希望する人もいれば、90代になっても極めて健康で、自立生活を営む人もいます。一般的には、排せつ・食事・入浴を自力で行うのが困難になって自立生活に不安を感じるようになると、老人ホームへの入居を考える人が多いと言われています。

また、短期記憶が衰え、物忘れがひどく大切なことも忘れてしまうことが増えると、失火や盗難のリスクも高まり、老人ホームで生活する方が安全だと考えるようになるのです。特に、家族に介護の負担を負わせていることに罪悪感を覚える頃が、老人ホームへの入居時期と言えるでしょう。

転倒して骨折したり、入院して闘病後身体が弱ったりした場合も同様です。長年連れ添った配偶者が他界したタイミングで入居を決めるケースも多いと言えます。

目的から考える入居時期

老人ホームに入居するのは、自分が介護を受けて快適な生活を送ることだけが目的というわけではありません。先述したように、元気なうちに余生を楽しみたい人もいれば、家族に介護の負担をかけたくないという人もいます。

趣味やレジャーを楽しむセカンドライフを送るには、生活の面倒をみてくれる老人ホームに入ることが効率的と言えます。この場合、元気で身体を自由に動かせるうちに入居しなければならないので、入居時期は相当早くなるでしょう。

要介護認定を受けてからでは、自力で活動できません。また、要介護者の場合、家族の介護より介護福祉士といった専門家の介護の方がストレスを減らせるという事情もあるでしょう。渋々介助してくれる家族より、仕事として介護サービスを施してくれる老人ホームの方が快適なケースも多いのです。

したがって、要介護度の軽重にかかわらず、家族が多忙になった時期に入居を決意する高齢者も少なくありません。

何歳から老人ホームを探し始めるのが良いでしょうか?

老人ホームは、必要性が高まってから探すのは遅いでしょう。65歳に達して年齢制限をクリアしてから探し始めても、なかなか気に入った施設が見つからなくて困ることが多いのです。要介護認定を受けてから探し回るのは肉体的負担が大きく、おすすめできません。

50歳代の元気なうちにいくつか候補を挙げておき、見学することが必要です。もちろん、希望する老人ホームに空室がないこともありますが、一般的に老人ホームは回転が速いので、入居希望先を絞り込んでおくことが大切なのです。

特に、既往症や基礎疾患を抱え、要介護者になる可能性が高いと感じている人は、早めに老人ホームを見学し、担当者と相談しておくと後々有利です。自分で探してみると、有料老人ホームの価格の差や設備の違いに驚くことでしょう。

複数の施設を見学して老人ホームに関する知識を高めれば、自分に合った施設の特徴が明確になります。

高齢者の体調と家族の様子などを総合的に判断して老人ホームの入居時期を決めましょう

老人ホームは、一応受け入れ年齢の制限があるものの、何歳から入るのが最適かという明確な基準がありません。50代のうちから既往症や基礎疾患の有無と家族の仕事の忙しさ等を考慮し、早めに入居先を検討しましょう。

親が元気なうちに、親子で相談して老人ホームの入居時期につきある程度の計画を立てておくことが重要です。家族から独立して余生を楽しみたいのなら、元気なうちに自立型の老人ホームに入居することも可能です。